皆さんこんにちは!

今回の記事では国内で行われるエターナルウィークエンド・アジアに向けて直近の国内外・MOの大会結果を振り返りながら現在のレガシー環境について話そうと思います。


◆最近の変化点
ここ1,2ヶ月で大きく変わったのはやはりモダンホライゾンに収録された《レンと六番》の存在が何より大きいですね。
このカードの登場により土地基盤が強固なものとなった多色デッキや、特殊土地を回収する事でシナジーを生み出すデッキが復権しています。
逆にPWに触りにくくこのカードで手札面のアドバンテージを取られたり、タフネス1が多いデッキは環境から追いやられる形となっています。


◆直近の大会結果
それでは直近の各大会結果とその中から気になったデッキを紹介していきます。
●SCG



4色デルバー



20
1枚 4枚 4枚 3枚 1枚 3枚 4枚






12
4枚 2枚 4枚 1枚 1枚


28
2枚 4枚 4枚 4枚 4枚 1枚 4枚 2枚






15
2枚 2枚 2枚 2枚 1枚 1枚 2枚 1枚
2枚

まずはTeam Open1位の4色デルバーです。
これまでのデルバーデッキはどこか脆弱性の見える部分がありましたが、色を増やす事で強いカードのオンパレードになっています。《タルモゴイフ》でクリーチャーのラインを太く、《突然の衰微》でこれまで触れなかったパーマネントに触れる器用さも得ています。また、《疫病を仕組むもの》が使える事で《真の名の宿敵》に触れるようになったのも色を足した利点ですね。
デッキの弱点としては土地がもちろん特殊地形しか入っていないので《血染めの月》のようなカードや、《レンと六番》が無い状態での土地破壊はかなりきついものがあります。
あとは除去の性質上、《グルマグのアンコウ》を除去しにくいという弱点もあります。




4色コントロール



20
2枚 1枚 1枚 1枚 1枚 4枚 4枚 1枚
1枚 1枚 1枚 2枚






8
3枚 2枚 3枚


32
2枚 4枚 3枚 4枚 2枚 1枚 4枚 4枚
2枚 3枚 3枚






15
2枚 1枚 1枚 2枚 1枚 2枚 1枚 2枚
2枚 1枚

続きまして同大会6位の4色コントロールです。
こちらも《レンと六番》《精神を刻む者、ジェイス》《突然の衰微》など、色の縛りなんて関係無しと言わんばかりのラインナップです。
もちろん今までのコントロールより使えるカード幅が広いのはもちろん強いのですが、目を惹かれるのはなんと言っても《アーカムの天測儀》が4枚入っている点ですね。
デッキの安定感を増しつつ《血染めの月》などのカードの対策を兼ねていて良いチョイスだと思います。
メインサイド共に取られている《疫病を仕組むもの》《真の名の宿敵》のような従来のこの手のデッキの癌となるカードに触れますし、接死ブロッカーとして《レンと六番》に弱い《悪意の大梟》の枚数調整の枠にもなっています。
このデッキはフィニッシャーが少なく勝利にはPWに依存する事が多いので、相手にする際にはPWを定着させない事を心がけましょう。




ボンバーマン



20
7枚 4枚 4枚 4枚 1枚






11
3枚 4枚 4枚


29
4枚 3枚 4枚 4枚 3枚 4枚 3枚 4枚






15
1枚 1枚 1枚 1枚 1枚 1枚 3枚 1枚
2枚 3枚

7/21開催のClassic5位のボンバーマンです。
このデッキはアーティファクトをフィーチャーしたコンボデッキです。
【大いなる創造者、カーン+マイコシンスの格子】と【オーリオックの廃品回収者+ライオン瞳のダイアモンド】が主要コンボとなります。
コンボ以外でも《僧院の導師》といった強力な攻め手と、大量アドバンテージ源として基本セット2020で収録された《神秘の炉》が有り多彩な攻め手が魅力なデッキです。
対策としては《オーリオックの廃品回収者》コンボに対してはインスタントで除去する、《虚空の力線》《安らかなる眠り》といった永続の墓地対策を使うなどが挙げられ、《大いなる創造者、カーン》コンボに対してはインスタントのアーティファクト破壊や《真髄の針》などが有効です。
ちなみに墓地などから追放したカードは《大いなる創造者、カーン》で回収される事があるので注意が必要です。



【SCG結果総括コメント】
この3大会での上位デッキを見ると下記の特徴が見受けられます。
①【大いなる創造者、カーン+マイコシンスの格子】を使ったデッキが多い
②デルバーデッキは4色より青赤(+緑)の色が纏まっているデッキの方が多い
③コントロールは逆に4色のデッキが多い

色は違えど【大いなる創造者、カーン+マイコシンスの格子】を使ったデッキが存在している+青白石鍛冶が存在しているのでアーティファクト破壊の枠はしっかりと取っておきたいですね。(後述の大会結果でもほとんどの大会で青白石鍛冶は上位に入ってきています)
《レンと六番》によって土地基盤が安定した4色絡みのコントロールが多く、そのカードが苦手なデスアンドタックスやゴブリンといったデッキは見かけない結果となりました。
また、結果を残している青赤デルバーも昔に比べてタフネス1の《プテラマンダー》《渋面の溶岩使い》が減って《真の名の宿敵》を増やすなどをして《レンと六番》を意識した構成となっていますね。
前述しましたが《真の名の宿敵》の採用率は上がっているので対策する側は《疫病を仕組むもの》なり、対策カードはしっかり入れるようにしましょう。





続いてMOの大会結果を見ていきます。

●MO Legacy Challenge



緑黒ホガークデプス



26
2枚 1枚 4枚 1枚 1枚 3枚 1枚 1枚
4枚 4枚 3枚 1枚






19
4枚 4枚 3枚 4枚 4枚


15
4枚 4枚 4枚 3枚






15
1枚 1枚 1枚 1枚 1枚 1枚 1枚 2枚
1枚 1枚 2枚 1枚 1枚

8/4開催のLegacy Challenge 6位より《甦る死滅都市、ホガーク》入りのダークデプスを紹介します。
これまでの《暗黒の深部》コンボに加えて《甦る死滅都市、ホガーク》《エルフの開墾者》といった新しいクリーチャー達が入って殴って勝てるプランが増えています。
対策としては墓地対策や追放除去が有効ですね。
マリットレイジやホガークを対処出来る《カラカス》は有効ですが、このデッキは《不毛の大地》へのアクセス手段が豊富なので過信は禁物です。




デスアンドタックス



29
3枚 13枚 4枚 4枚






22
2枚 3枚 3枚 2枚 1枚 4枚 3枚 4枚


14
4枚 4枚 1枚 1枚 4枚






15
1枚 1枚 1枚 2枚 2枚 2枚 1枚 1枚
1枚 2枚 1枚

同大会7位のデスアンドタックスが一風変わった構築で好成績を収めていたので紹介します。
なんといってもまず目を引くのは4枚入った《美徳の力》です。
このデッキにとっての癌である《レンと六番》の1点能力から永続的にクリーチャーを守ってくれます。
また、上記のカードは《戦隊の鷹》との相互シナジーを形成してて良いですね。
従来の締め付けクリーチャーが減って、ダメージソースが増えていますね。
面白いアプローチだと思います!



【Legacy Challenge結果総括コメント】
この2大会での上位デッキを見ると下記の特徴が見受けられます。
①デルバーデッキは4色デルバーのみ
②デプス(暗黒の深部)絡みのデッキが多い

デルバーデッキはどちらの大会も2名ずつ4色デルバーがTop8入りという結果になりました。
また、ホガークの登場で攻め筋の増えたデプスデッキが活躍する形となりました。
(そういえば以前書いた時のレガシー環境を調べた時もMO上ではリアルに比べドレッジが多いなど墓地を活用するデッキが多い傾向にありましたね)





最後に直近の国内の大会結果を見ていきましょう。

●KMCと関西帝王戦



青赤緑デルバー



18
3枚 4枚 3枚 3枚 4枚 1枚






12
4枚 4枚 2枚 2枚


30
2枚 1枚 4枚 4枚 4枚 4枚 4枚 2枚
1枚 4枚






15
3枚 1枚 1枚 1枚 2枚 1枚 1枚 1枚
2枚 1枚 1枚


関西帝王戦レガシー3位の、新しいカード達と共に環境へ返り咲いたデッキです。
これまでのデッキリストでは《敏捷なマングース》《タルモゴイフ》4枚の形が多かったのですが、最近は上記のカードを減らして《呪詛呑み》《真の名の宿敵》が増えている形をよく見かけます。
このように墓地に依存しないクリーチャーが増えたので、昔に比べ《安らかなる眠り》を置いたから楽になるという事は激減したので注意です。




ストーム



16
4枚 4枚 2枚 1枚 1枚 1枚 2枚 1枚


17
4枚 4枚 4枚 4枚 4枚 4枚 3枚 2枚
1枚 1枚 1枚 1枚 2枚 4枚 4枚






15
4枚 2枚 2枚 1枚 1枚 1枚 1枚 1枚
1枚 1枚

KMC5位のANTことストームデッキを紹介します。
使用率がすごく多いわけではないですが、先述の大会でも上位に入賞していたのをよく見かけるデッキタイプです。
このリストでは白マナを出るようにして《時を解す者、テフェリー》を採用しています。
このカードは《狼狽の嵐》に引っかからずにプレイ出来て、以後の打ち消し呪文を無効化してくれます。
また、《相殺》《紅蓮光電の柱》のような嫌な置物に無理なく干渉出来るのはありがたいですね。
サイド後も《僧院の導師《静寂》など白のカードを採用して恩恵を得ています。
対策する時は一種のカードではなく、例えば打ち消し+手札破壊+置物など別々の干渉手段を用意して相手に楽をさせないようにしましょう。
このリストでは採用されていませんが従来のタッチ緑型なら《夏の帳》に注意しましょう。



【KMC、関西帝王戦結果総括コメント】
この2大会での上位デッキを見ると下記の特徴が見受けられます。
①様々なデッキタイプが入賞。強いてあげれば青赤緑デルバー人気

関西のタイトルレガシーでは様々なデッキが上位入賞。
強いて特徴を挙げると青赤緑デルバーが人気で、《レンと六番》や【大いなる創造者、カーン+マイコシンスの格子】といったカードが上位には少ないといった所でしょうか。
伝統ある大会なのでその道を進んできた愛好家達が残した結果とも見れますね!

今回は記事の執筆時期の関係で載せれてはいないのですが、8/11に行われるレガシー神挑戦者決定戦は個人的にはこの記事で是非参考にしたいなと思っていた大会なので、気になる方は結果を確認する事をオススメします。





◆まとめ総括
以上で国外、国内、MOの各大会結果を見てきました。
自分なりに大まかにポイントを纏めるなら下記だと思います。
《レンと六番》をまず念頭に置いて構築を考える
②デルバーデッキはどの大会でも多い。クリーチャーの取捨選択が変わっている。
③ダークデプスはデッキの形が変わってクリーチャー増加。
《レンと六番》の影響が比較的少なく、上記のクリーチャー陣に強い《剣を鍬に》を使える青白石鍛冶が安定した成績を残している。
《大いなる創造者、カーン》でデッキが強化され、尚且つ土地基盤が多色化しているので《血染めの月》を使える赤単プリズンには追い風の環境(?)



以上、新しいカードを使ったデッキの紹介や対策などを書かせていただきました。
少しでも今後の大会に参加する際の手助けになれば幸いです。
ここまで読んでくださってありがとうございます!