年に一度のお楽しみ、スタンダードローテーションの時期が今年もやってきました。
近年まれに見るカードパワーの高さから、発売以降常にスタンダード環境の柱となっていた『エルドレインの王権』の面々がついに退場するということで、例年よりさらに何が起こるかわからないローテーションとなりそうで楽しみですね。
アグロ・ミッドレンジデッキ好きの僕としては、これまで《砕骨の巨人》《恋煩いの野獣》押さえつけられていた、タフネス2以下のクリーチャーやパワー5未満のクリーチャーたちの活躍に注目しています。

第5位:血統の選別



1体を-5/-5か、全体を-2/-2。よくありそうな能力同士ですが、これらのどちらかを選んで使えるというのは器用すぎる。しかもインスタントなので、相手のエンド時まで引っ張って有利に自分のターンを迎えることも可能。
今環境でも、ウィノータデッキやグルルールアドベンチャーが躍進した結果、本来サイド向けのカードである《死に至る霞》をメイン採用したスゥルタイ根本原理が結果を残すなどという一幕がありましたが、このような調整はメタ読みを少しでも間違ったり、当日の当たり運がブレたりするとただの不用牌、なかなか勇気が要ります。
その点、《血統の選別》は1枚で点の攻めと面の攻めどちらにも対応でき、安心してメインボード採用できるので、黒系の遅いデッキでは必携の1枚になりそうですね。



第4位:不吉な首領、トヴォラー


今回新たに、ゲームの状態を管理する要素として「昼と夜」が追加され。MTGアリーナな画面が明るくなったり暗くなったりするのかな、と今から楽しみにしています。
狼男を使うプレイヤーとしては、常に強力な「夜」の面で自分のターンを迎えたいところです。しかし、リミテッドならともかく、構築戦では対戦相手もなかなか呪文を唱えずにパス、という動きはしてくれないでしょう。
《不吉な首領、トヴォラー》なら、条件を満たすことで自ターンを毎回強制的に夜にできるので、狼男たちのポテンシャルを思う存分発揮できるのではないでしょうか。
2ターン目《群れ率いの人狼》《レンジャー・クラス》からこれにつなげるだけでカードを引けそうなのも〇。
裏面の軌道型能力は《ケッシグの狼の地》。おじにはたまらない。



第3位:光の勇者、シガルダ


幽霊、ゾンビ、吸血鬼、狼男... 夜の怪物たちが跋扈するイニストラード次元ですが、10年前の初代イニストラードで最強の種族は人間でした。
化け物たちの俳諧に加えグリセルブランドの復活、エムラクールの襲来など、事件続きの世界なので人々も屈強でなければ生きていけないのは道理。
今回は《光の勇者、シガルダ》が、そんな人間たちを束ねるロードとして登場。
全体強化能力のほかに、恒久的にアドバンテージを稼げるを搭載。除去耐性はありませんが、4マナ4/4飛行なのでそこには目をつぶりましょう。
人間という種族の特徴は何といっても収録枚数の多さ。ゼンディカーの夜明け~フォーゴトン・レルムの間にも相当数収録されているので、弱いカードを使わなくてもデッキのスロットが埋まるのが強みです。
値段的にはあまり注目されてないことがうかがえるので、今がチャンス!?



第2位:血に飢えた敵対者


多重キッカーのような能力をもった神話レアのサイクルから。
多重キッカーのカードはどうしても大振りになってしまうため、打ち消されたときのリスクがとても高く、なかなか構築戦で日の目を浴びることはなかったのですが、これは場に出てから追加でコストを何回払うか決めることができるので、問題を解決しているように思えます。
5マナで3/3速攻+墓地の呪文1枚なら、赤いアグロデッキのフィニッシュブローになり得ますね。相性の良い呪文をみんなで探してみよう!
もちろん、2ターン目に出して走ってもよし。2マナ2/2速攻がまあまあ止まらないことは《義賊》が証明済み。
正直このサイクルのカードはどれも強いので、全部活躍してもおかしくない!



第1位:滅びし者の勇者


おぉ、《教区の勇者》よ しんでしまうとは なさけない
スタンダード当時から人間アグロデッキの先陣を切り、その勢いのままモダンでも大活躍していたアイツが死んでしまいました。 色と種族が変わっただけでそのままの能力なのはとても美しいですね。
今回のゾンビトークンが持つ「腐乱」というメカニズムは、防御ができず、攻撃も1回しかできない代わりに、安いコストや条件で大量のゾンビたちを場に出すことができるというもの。その特性との相性は抜群でですね。






第5位:心悪しき隠遁者



2点クロックに加えて序盤の打ち消しをしながらうまく降霊に繋げられます。
打ち消せる範囲もクリーチャー以外と広いのが良いです。
しかも裏の心優しき霊は2/2飛行なので上から殴ることもでき、こちらの非クリーチャースペルが打ち消されなくなる能力付き。
コントロール相手に刺さるカードなので、是非対策で入れたいです。



第4位:施しの司祭


1マナ1/1先制攻撃、護法1。
1ターン目に出せる人間としてはこれだけでめちゃくちゃ優秀なのに、降霊を持っていて裏も2/1飛行、先制攻撃さらに全体に除去耐性まで付けられてしまいます、流石にやりすぎなのでは?
護法1はそんなにきつくなさそうですが、白単の様な並ぶデッキだと軽量除去を打つたび追加で払わなくてはいけないので結構いい仕事をしてくれるはずです。



第3位:茨橋の追跡者


3ターン目に普通に4/3警戒が出るようになってしまった。
しかも出てくるトークンが手がかりなので、後半にも仕事をしてくれます。
緑には《レンジャー・クラス》《群れのシャンブラー》があるのでトークン不足になることはなさそうです。
安定して4/3でいられるのは強いと思います。



第2位:幽体の敵対者


除去から自分のクリーチャーを守ったり、ブロッククリーチャーをどかしたりと状況に応じて攻めにも守りにも使うことができます。
一時的ですがアーティファクトやエンチャントに触れられるところも便利です。
他のサイクルとは違い、瞬速のおかげで相手の動きを見て柔軟に対応できるところに強みがあると思います。



第1位:戯れ児の縫い師


今回のゾンビトークンは腐乱のせいで使いにくいですが、裏面の戯れ児工場があるだけで全て解決です。
《ネファリアのグール呼び、シャダー》《セッジムーアの魔女》が3/3を出すカードになります。しかも変身条件が簡単すぎるし、クリーチャーを増やすために表面に戻すことが出来るのも使い勝手が良いです。
イニストラードは滅びし者の勇者のようなゾンビをフューチャーした強いカードが多いので、ゾンビへの期待も込めて1位とさせていただきます。




いかがでしたか?今回は以上になります。
気になるカードはお早めに!