こんにちは、高尾です。
1年を締めくくるに相応しい大会、『The Finals 2018』に出場してきました!
予選通過者に加えて歴代のFinalsチャンプやレベルプロなど数々の猛者が参加する構築王決定戦、『The Finals』。
昨年は『GPシンガポール』と日程が丸かぶりしてたこともあり多くのレベルプロが不参加でしたが、今回は辺りを見渡せばそこら中に"ツワモノ"のいる豪勢な大会となりました。
この大会でタイトルを獲得することは大きなステータスであり、スタンダードが大好きな僕としてはいつの日か手にしたい称号です。
というわけで今回は『The Finals 2018』とそこで使用したデッキにフォーカスを当て、下記項目について綴っていこうと思います。
1.メタゲームの推移
前回の記事では、スタンダードに以下8つの主要アーキタイプが存在することをお話しました。
Tier1
ボロスアグロ(白単やタッチ赤含む)、ジェスカイコントロール、ゴルガリミッドレンジ、イゼットフェニックス
Tier2
赤単アグロ、青単アグロ、セレズニアトークン、ボロスエンジェル
あれから1ヶ月の時を経て、メタゲームに下記のような変化がありました。
・ビッグレッドの登場
・イゼットフェニックスから《弧光のフェニックス》を抜いたイゼットドレイクへの変化
・ワールドマジックカップでのセレズニアトークンの活躍
・ボロス&赤単&青単の各アグロとボロスエンジェルの衰退
それぞれの詳細や理由については割愛させて頂きますが、この変化によって主要アーキタイプは6つに絞られました。
Tier1
ジェスカイコントロール、ゴルガリミッドレンジ、イゼットドレイク
Tier2
セレズニアトークン、ボロスアグロ(白単やタッチ赤含む)、ビッグレッド
環境初期はばらけていたアーキタイプも、時間が経てば強いものだけ残るという典型的なメタの変化ですね。
2.デッキ選択理由
僕が選択したデッキは言わずもがな(赤がやや濃い目の)ボロスアグロです。
6割くらいは"情"で選んだのですが、残り4割はある程度勝てる見込みがあったからです。
というのもセレズニアトークンが活躍し始めたことでボロスアグロは一見立ち位置が悪くなったように見えるのですが、同様に苦手だったボロスエンジェルや白単タッチ赤が衰退したことで総合的にそこまで不利なフィールドにはならなかったのです。
Tier1のデッキ3つには記録上5~7割の成績を誇っていましたし、イゼットに関しては《弧光のフェニックス》を早いターンに複数体釣られることだけが負けパターンだったので、それがなくなって勝率はさらに伸びました。
3.大会結果
かくしてボロスアグロを使った僕の成績は...6-2の17位でした。
R1 ボロスエンジェル ×○×
R2 ゴルガリミッドレンジ ○○
R3 ビッグレッド ○○
R4 エスパーコントロール ○○
R5 エスパーコントロール ○×○
R6 セレズニアトークン ××
R7 ボロスエンジェル ○○
R8 イゼットドレイク ○×○
相性の悪いところに2敗したのは仕方ないのですが、当初の想定とは裏腹にボロスエンジェルに2回当たっていたり、最大勢力と思われたゴルガリミッドレンジに1回しか当たらなかったのは想定外でした。
また、僕が会場内で認識していたボロス使用者はOnogamesの渡邊さん、Hareruya Hopesの岡井くん、BIGsの加茂くんと3人いたのですが、まさかの全員TOP8!
しかも渡邊さんと岡井くんでワンツーフィニッシュを決めています!!なぜ僕だけ...と憂鬱になりかけましたが同じボロス使用者としては本当に嬉しい限りです。
【#mtgfinals】 The Finals 2018でトップ8に入賞したプレイヤーのプロフィールをご紹介します。本大会での手応えや、今年の振り返り、来年の意気込みなどを伺いました。 https://t.co/ghKiq6O5h4 #mtgjp pic.twitter.com/11eyjGdzUC
— マジック:ザ・ギャザリング (@mtgjp) 2018年12月22日
ちなみに岡井くんのリストは《短角獣の歩哨》の採用など少し構成が異なっており、これでPPTQを抜けたり『GP静岡』でもTOP16とかなりの好成績を残しています。(しかもそのPPTQのときに僕がデッキごと貸したのがきっかけだったりします。)
渡邊さんに関しては僕のリストを参考にしつつも、独自のチューンで優勝という結果を出したのは本当に素晴らしいの一言に尽きます。
リストってついコピーしがちですが、メタゲームの変化によって調整は随時必要になってくるので実際に回した上でリストに変更を加えるのは賢明な判断ですね。
4.ボロスアグロ最新型
僕がFinals後に調整を加えた最新のリストがこちら。
高尾 翔太―『ボロスアグロ』
:Download MO Format
土
地
23
枚
5枚
10枚
4枚
4枚
ク
リ
│
チ
ャ
│
19
枚
4枚
1枚
4枚
4枚
2枚
2枚
2枚
呪
文
18
枚
4枚
2枚
4枚
4枚
3枚
1枚
サ
イ
ド
ボ
│
ド
15
枚
2枚
2枚
1枚
1枚
3枚
3枚
1枚
1枚
1枚
ここからは各カードの採用理由について解説していこうと思います。(どのボロスアグロにも採用されているカードについては省略します)
5.各カードの採用理由
追われる証人
打点こそ低いですが最も"適当に出せる"クリーチャーです。除去が増えてきやすいサイド後は特に頼もしいです。
《轟音のクラリオン》を打たれようが《黄金の死》を打たれようがお構いなし。それらの返しで《軍勢の切先、タージク》や《正義の模範、オレリア》で強化して殴るのがなかなかにいぶし銀です。
同系でも《アダントの先兵》を止めるのに適役なので、実はほとんどの相手に活躍します。
短角獣の歩哨
"教導"先として最も優秀で、《ボロスの挑戦者》で2/5にした後に"昇殿"すると5/5まで育ちます。まさに現代の《タルモゴイフ》!
ただし1度カウンターが乗るまでは《轟音のクラリオン》圏内ですし序盤は基本的にパワー0なので、"後半出すと強い1マナ域"として少なめの枚数が最もバリューを取れると感じてます。
《英雄的援軍》によって"昇殿"を達成しやすくなるので、両方4枚入れた岡井くんのリストも1つの型です。
凶兆艦隊の向こう見ず
同系には2/1先制攻撃というスタッツだけで十分強く、イゼットにはほぼ《瞬唱の魔道士》として運用できます。
ゴルガリにも《喪心》や《ヴラスカの侮辱》だけでなく、《最終》で全滅させられた返しで《採取》モードを奪うことでリカバリーすることが可能です。
実際にMOのリーグでも《採取》モードで《正義の模範、オレリア》や《トカートリの儀仗兵》を回収したりして何度も勝ちを拾いました。
《暴君への敵対者、アジャニ》で墓地から釣れることも相まって、これを使い始めてからかなり消耗戦に強くなりました。
唯一《トカートリの儀仗兵》とだけアンシナジーですが、最低でも2/1先制攻撃ですし《トカートリの儀仗兵》が生き残ってる間はゴルガリに相当有利なので意外と気になりません。
ボロスの挑戦者
リミテッドでこのカードを使ったことのある人ならこいつの強さは既にご存知かと思います。
序盤の1マナ域を強化するのはさることながら、《一番砦、アダント》から生産されるトークンを次々に2/2にする動きは圧巻!
自身のパンプ能力のおかげで3マナくらいのクリーチャー程度なら簡単に乗り越えられるので、アタッカーとして長く機能します。《黄金の死》や《焦熱の連続砲撃》を耐えるのも素晴らしいです。
軍勢の切先、タージク
1マナ⇒2マナ⇒《軍勢の切先、タージク》と動けたときの勝率は、1マナ⇒2マナ⇒《ベナリア史》と動いたときより高いです。
なぜなら《ボロスの挑戦者》を3/4にすることにとても価値がありますし、《軍団の上陸》が一瞬にして反転するからです。
また、ジェスカイコントロール相手にはかなりダメージを入れた返しで《轟音のクラリオン》を実質打ち消せるのも見逃せない点です。
後手番のときや《ショック》を構えられてるときは弱いのでメインは2枚が適正で、先手番やコントロール用にサイドに3枚目を採るのがしっくりきてます。
正義の模範、オレリア
ゴルガリ以外には割とむちゃくちゃするカードです。
能力多すぎて強いのは当たり前なのですが、ドレイク2種を乗り越えるために《アダントの先兵》のパワーを上げたり、"警戒"を付与して《封じ込め》を回避したりと痒いところに手の届く仕事を果たしてくれます。
《暴君への敵対者、アジャニ》や《英雄的援軍》と違って4ターン目に《呪文貫き》が刺さらないのが特に偉く、相手の意表を突くことができます。
ゴルガリにも決して弱すぎることはなく、敢えて《最終》を打たれる直前のターンで繰り出すことで《最終》と単体除去の2択を迫れます。
溶岩コイル
赤が濃い目だからこそできるメイン火力。白系アグロにとって《野茂み歩き》や《弾けるドレイク》は是が非でも倒す必要があります。
《議事会の招集》だけだと、それで《弾けるドレイク》を対処してもその後出てきた《パルン、ニヴ=ミゼット》に蹂躙されてしまいます。
ボロスエンジェル相手も同様に《溶岩コイル》を《再燃するフェニックス》に打つことで、《議事会の招集》を《正義の模範、オレリア》や《黎明をもたらす者ライラ》の除去用に取っておけます。
暴君への敵対者、アジャニ
元々はサイドボードに潜んでいたのですがほぼ全ての相手にサイドインしていたこと、そもそもカードが強すぎることに気づいてメインに昇格しました。
《ベナリア史》からの《暴君への敵対者、アジャニ》はコンボと言ってもいいでしょう。このカードがメインで最もゴルガリに強く、サイド後も《トカートリの儀仗兵》を釣る役割として重宝します。
ちょっと前の環境だとイゼットフェニックスには唯一弱かった(《ショック》を打たれつつ戻ってきた《弧光のフェニックス》に倒される)のですが、《弧光のフェニックス》が抜けて突如落ちることはなくなったのでメインに採用しない理由はなくなりました。
英雄的援軍
一般的な白単タッチ赤アグロや岡井くん型のボロスアグロでは4枚採用されているのが基本かと思います。
確かに他のどの4マナ域のカードよりも瞬間火力が圧倒的に高く《ベナリア史》との相性も抜群なのですが、以下の点が気になり次第に枚数が減っていきました。
・同系の後手番で弱い
・ゴルガリ戦は《野茂み歩き》が残るかどうかで勝敗が決する場合が多く、それが場に定着したら《英雄的援軍》があっても押し込めない
・《呪文貫き》に引っかかる
・打ってそのターンに勝つ場合でないと捲くられやすく、強い場合と弱い場合でムラがある
・よくこれとサイドチェンジしていた《暴君への敵対者、アジャニ》をメインに移すことで、サイドにスペースができる
《短角獣の歩哨》を1枚にしたのと同じような理由で、ムラのあるカードは都合良く引ければ十分と判断して余った4マナ域に1枚だけ入れることにしました。
一斉検挙
ゴルガリの《野茂み歩き》と《破滅を囁くもの》と《殺戮の暴君》を、そしてイゼットの2種のドレイクと《パルン、ニヴ=ミゼット》を倒すために必須です。
ゴルガリの3種はどれもゲームエンド級のクリーチャーなのでこれらを処理できるかどうかが勝敗に大きく影響します。また、《議事会の招集》はゴルガリ相手に裏目が大きいこともあってそれと入れ替えるためでもあります。
イゼットは《潜水》を構えてくるのでそれに引っかからない《一斉検挙》は安心して打つことができます。
ちなみに《暴君への敵対者、アジャニ》の能力で相手にカウンターを乗っけて《一斉検挙》を打つことはよくあるので覚えておきましょう。
余談ですが、どこかのGPチャンプのように自身の《正義の模範、オレリア》に自首させないよう十分気をつけてください^^;
焦熱の連続砲撃
上記リストを見たらわかるかと思いますが、ボロスアグロなのに《焦熱の連続砲撃》が全く効かない構成になっています。
まともに効くのは《ベナリア史》のトークンくらいなものですが、これされも第3章で+2/+1修正を受けたターンなら被害を受けません。
これはセレズニアトークンに対する相性を少しでも改善するために採用したもので、特にエンド時に大量に出てきた《大集団の行進》のトークンをまとめて処理できる点を買いました。
火による戦い
多くの相手にサイドインします。ゴルガリは主に《野茂み歩き》⇒《翡翠光のレインジャー》の動きをされても除去するためですが、よく消耗戦になってキッカー本体10点で勝ちます。
イゼットには《つぶやく神秘家》も除去できる点でサイド後は《溶岩コイル》より優秀です。
《黎明をもたらす者ライラ》を入れてきそうな相手にも《一斉検挙》より優先して入れます。
苦悩火
ジェスカイには《残骸の漂着》をよく打たれるので勝手に土地が伸び、《火による戦い》か《苦悩火》で大ダメージを与えて勝つことがあります。
どれだけ《ドミナリアの英雄、テフェリー》に盤面を押されている状況下でも、《苦悩火》はトップすれば勝てるチャンスが常にあるので1枚はサイドに採り得です。
6.主要マッチアップにおけるサイドボーディング
ジェスカイコントロール
ボロスアグロ(白単やタッチ赤含む)、ジェスカイコントロール、ゴルガリミッドレンジ、イゼットフェニックス
Tier2
赤単アグロ、青単アグロ、セレズニアトークン、ボロスエンジェル
・イゼットフェニックスから《弧光のフェニックス》を抜いたイゼットドレイクへの変化
・ワールドマジックカップでのセレズニアトークンの活躍
・ボロス&赤単&青単の各アグロとボロスエンジェルの衰退
ジェスカイコントロール、ゴルガリミッドレンジ、イゼットドレイク
Tier2
セレズニアトークン、ボロスアグロ(白単やタッチ赤含む)、ビッグレッド
僕が選択したデッキは言わずもがな(赤がやや濃い目の)ボロスアグロです。
6割くらいは"情"で選んだのですが、残り4割はある程度勝てる見込みがあったからです。
というのもセレズニアトークンが活躍し始めたことでボロスアグロは一見立ち位置が悪くなったように見えるのですが、同様に苦手だったボロスエンジェルや白単タッチ赤が衰退したことで総合的にそこまで不利なフィールドにはならなかったのです。
Tier1のデッキ3つには記録上5~7割の成績を誇っていましたし、イゼットに関しては《弧光のフェニックス》を早いターンに複数体釣られることだけが負けパターンだったので、それがなくなって勝率はさらに伸びました。
3.大会結果
かくしてボロスアグロを使った僕の成績は...6-2の17位でした。
R1 ボロスエンジェル ×○×
R2 ゴルガリミッドレンジ ○○
R3 ビッグレッド ○○
R4 エスパーコントロール ○○
R5 エスパーコントロール ○×○
R6 セレズニアトークン ××
R7 ボロスエンジェル ○○
R8 イゼットドレイク ○×○
相性の悪いところに2敗したのは仕方ないのですが、当初の想定とは裏腹にボロスエンジェルに2回当たっていたり、最大勢力と思われたゴルガリミッドレンジに1回しか当たらなかったのは想定外でした。
また、僕が会場内で認識していたボロス使用者はOnogamesの渡邊さん、Hareruya Hopesの岡井くん、BIGsの加茂くんと3人いたのですが、まさかの全員TOP8!
しかも渡邊さんと岡井くんでワンツーフィニッシュを決めています!!なぜ僕だけ...と憂鬱になりかけましたが同じボロス使用者としては本当に嬉しい限りです。
【#mtgfinals】 The Finals 2018でトップ8に入賞したプレイヤーのプロフィールをご紹介します。本大会での手応えや、今年の振り返り、来年の意気込みなどを伺いました。 https://t.co/ghKiq6O5h4 #mtgjp pic.twitter.com/11eyjGdzUC
— マジック:ザ・ギャザリング (@mtgjp) 2018年12月22日
ちなみに岡井くんのリストは《短角獣の歩哨》の採用など少し構成が異なっており、これでPPTQを抜けたり『GP静岡』でもTOP16とかなりの好成績を残しています。(しかもそのPPTQのときに僕がデッキごと貸したのがきっかけだったりします。)
渡邊さんに関しては僕のリストを参考にしつつも、独自のチューンで優勝という結果を出したのは本当に素晴らしいの一言に尽きます。
リストってついコピーしがちですが、メタゲームの変化によって調整は随時必要になってくるので実際に回した上でリストに変更を加えるのは賢明な判断ですね。
4.ボロスアグロ最新型
僕がFinals後に調整を加えた最新のリストがこちら。
高尾 翔太―『ボロスアグロ』
:Download MO Format
土
地
23
枚
5枚
10枚
4枚
4枚
ク
リ
│
チ
ャ
│
19
枚
4枚
1枚
4枚
4枚
2枚
2枚
2枚
呪
文
18
枚
4枚
2枚
4枚
4枚
3枚
1枚
サ
イ
ド
ボ
│
ド
15
枚
2枚
2枚
1枚
1枚
3枚
3枚
1枚
1枚
1枚
ここからは各カードの採用理由について解説していこうと思います。(どのボロスアグロにも採用されているカードについては省略します)
5.各カードの採用理由
追われる証人
打点こそ低いですが最も"適当に出せる"クリーチャーです。除去が増えてきやすいサイド後は特に頼もしいです。
《轟音のクラリオン》を打たれようが《黄金の死》を打たれようがお構いなし。それらの返しで《軍勢の切先、タージク》や《正義の模範、オレリア》で強化して殴るのがなかなかにいぶし銀です。
同系でも《アダントの先兵》を止めるのに適役なので、実はほとんどの相手に活躍します。
短角獣の歩哨
"教導"先として最も優秀で、《ボロスの挑戦者》で2/5にした後に"昇殿"すると5/5まで育ちます。まさに現代の《タルモゴイフ》!
ただし1度カウンターが乗るまでは《轟音のクラリオン》圏内ですし序盤は基本的にパワー0なので、"後半出すと強い1マナ域"として少なめの枚数が最もバリューを取れると感じてます。
《英雄的援軍》によって"昇殿"を達成しやすくなるので、両方4枚入れた岡井くんのリストも1つの型です。
凶兆艦隊の向こう見ず
同系には2/1先制攻撃というスタッツだけで十分強く、イゼットにはほぼ《瞬唱の魔道士》として運用できます。
ゴルガリにも《喪心》や《ヴラスカの侮辱》だけでなく、《最終》で全滅させられた返しで《採取》モードを奪うことでリカバリーすることが可能です。
実際にMOのリーグでも《採取》モードで《正義の模範、オレリア》や《トカートリの儀仗兵》を回収したりして何度も勝ちを拾いました。
《暴君への敵対者、アジャニ》で墓地から釣れることも相まって、これを使い始めてからかなり消耗戦に強くなりました。
唯一《トカートリの儀仗兵》とだけアンシナジーですが、最低でも2/1先制攻撃ですし《トカートリの儀仗兵》が生き残ってる間はゴルガリに相当有利なので意外と気になりません。
ボロスの挑戦者
リミテッドでこのカードを使ったことのある人ならこいつの強さは既にご存知かと思います。
序盤の1マナ域を強化するのはさることながら、《一番砦、アダント》から生産されるトークンを次々に2/2にする動きは圧巻!
自身のパンプ能力のおかげで3マナくらいのクリーチャー程度なら簡単に乗り越えられるので、アタッカーとして長く機能します。《黄金の死》や《焦熱の連続砲撃》を耐えるのも素晴らしいです。
軍勢の切先、タージク
1マナ⇒2マナ⇒《軍勢の切先、タージク》と動けたときの勝率は、1マナ⇒2マナ⇒《ベナリア史》と動いたときより高いです。
なぜなら《ボロスの挑戦者》を3/4にすることにとても価値がありますし、《軍団の上陸》が一瞬にして反転するからです。
また、ジェスカイコントロール相手にはかなりダメージを入れた返しで《轟音のクラリオン》を実質打ち消せるのも見逃せない点です。
後手番のときや《ショック》を構えられてるときは弱いのでメインは2枚が適正で、先手番やコントロール用にサイドに3枚目を採るのがしっくりきてます。
正義の模範、オレリア
ゴルガリ以外には割とむちゃくちゃするカードです。
能力多すぎて強いのは当たり前なのですが、ドレイク2種を乗り越えるために《アダントの先兵》のパワーを上げたり、"警戒"を付与して《封じ込め》を回避したりと痒いところに手の届く仕事を果たしてくれます。
《暴君への敵対者、アジャニ》や《英雄的援軍》と違って4ターン目に《呪文貫き》が刺さらないのが特に偉く、相手の意表を突くことができます。
ゴルガリにも決して弱すぎることはなく、敢えて《最終》を打たれる直前のターンで繰り出すことで《最終》と単体除去の2択を迫れます。
溶岩コイル
赤が濃い目だからこそできるメイン火力。白系アグロにとって《野茂み歩き》や《弾けるドレイク》は是が非でも倒す必要があります。
《議事会の招集》だけだと、それで《弾けるドレイク》を対処してもその後出てきた《パルン、ニヴ=ミゼット》に蹂躙されてしまいます。
ボロスエンジェル相手も同様に《溶岩コイル》を《再燃するフェニックス》に打つことで、《議事会の招集》を《正義の模範、オレリア》や《黎明をもたらす者ライラ》の除去用に取っておけます。
暴君への敵対者、アジャニ
元々はサイドボードに潜んでいたのですがほぼ全ての相手にサイドインしていたこと、そもそもカードが強すぎることに気づいてメインに昇格しました。
《ベナリア史》からの《暴君への敵対者、アジャニ》はコンボと言ってもいいでしょう。このカードがメインで最もゴルガリに強く、サイド後も《トカートリの儀仗兵》を釣る役割として重宝します。
ちょっと前の環境だとイゼットフェニックスには唯一弱かった(《ショック》を打たれつつ戻ってきた《弧光のフェニックス》に倒される)のですが、《弧光のフェニックス》が抜けて突如落ちることはなくなったのでメインに採用しない理由はなくなりました。
英雄的援軍
一般的な白単タッチ赤アグロや岡井くん型のボロスアグロでは4枚採用されているのが基本かと思います。
確かに他のどの4マナ域のカードよりも瞬間火力が圧倒的に高く《ベナリア史》との相性も抜群なのですが、以下の点が気になり次第に枚数が減っていきました。
・同系の後手番で弱い
・ゴルガリ戦は《野茂み歩き》が残るかどうかで勝敗が決する場合が多く、それが場に定着したら《英雄的援軍》があっても押し込めない
・《呪文貫き》に引っかかる
・打ってそのターンに勝つ場合でないと捲くられやすく、強い場合と弱い場合でムラがある
・よくこれとサイドチェンジしていた《暴君への敵対者、アジャニ》をメインに移すことで、サイドにスペースができる
《短角獣の歩哨》を1枚にしたのと同じような理由で、ムラのあるカードは都合良く引ければ十分と判断して余った4マナ域に1枚だけ入れることにしました。
一斉検挙
ゴルガリの《野茂み歩き》と《破滅を囁くもの》と《殺戮の暴君》を、そしてイゼットの2種のドレイクと《パルン、ニヴ=ミゼット》を倒すために必須です。
ゴルガリの3種はどれもゲームエンド級のクリーチャーなのでこれらを処理できるかどうかが勝敗に大きく影響します。また、《議事会の招集》はゴルガリ相手に裏目が大きいこともあってそれと入れ替えるためでもあります。
イゼットは《潜水》を構えてくるのでそれに引っかからない《一斉検挙》は安心して打つことができます。
ちなみに《暴君への敵対者、アジャニ》の能力で相手にカウンターを乗っけて《一斉検挙》を打つことはよくあるので覚えておきましょう。
余談ですが、どこかのGPチャンプのように自身の《正義の模範、オレリア》に自首させないよう十分気をつけてください^^;
焦熱の連続砲撃
上記リストを見たらわかるかと思いますが、ボロスアグロなのに《焦熱の連続砲撃》が全く効かない構成になっています。
まともに効くのは《ベナリア史》のトークンくらいなものですが、これされも第3章で+2/+1修正を受けたターンなら被害を受けません。
これはセレズニアトークンに対する相性を少しでも改善するために採用したもので、特にエンド時に大量に出てきた《大集団の行進》のトークンをまとめて処理できる点を買いました。
火による戦い
多くの相手にサイドインします。ゴルガリは主に《野茂み歩き》⇒《翡翠光のレインジャー》の動きをされても除去するためですが、よく消耗戦になってキッカー本体10点で勝ちます。
イゼットには《つぶやく神秘家》も除去できる点でサイド後は《溶岩コイル》より優秀です。
《黎明をもたらす者ライラ》を入れてきそうな相手にも《一斉検挙》より優先して入れます。
苦悩火
ジェスカイには《残骸の漂着》をよく打たれるので勝手に土地が伸び、《火による戦い》か《苦悩火》で大ダメージを与えて勝つことがあります。
どれだけ《ドミナリアの英雄、テフェリー》に盤面を押されている状況下でも、《苦悩火》はトップすれば勝てるチャンスが常にあるので1枚はサイドに採り得です。
6.主要マッチアップにおけるサイドボーディング
ジェスカイコントロール
R1 | ボロスエンジェル | ×○× |
R2 | ゴルガリミッドレンジ | ○○ |
R3 | ビッグレッド | ○○ |
R4 | エスパーコントロール | ○○ |
R5 | エスパーコントロール | ○×○ |
R6 | セレズニアトークン | ×× |
R7 | ボロスエンジェル | ○○ |
R8 | イゼットドレイク | ○×○ |
【#mtgfinals】 The Finals 2018でトップ8に入賞したプレイヤーのプロフィールをご紹介します。本大会での手応えや、今年の振り返り、来年の意気込みなどを伺いました。 https://t.co/ghKiq6O5h4 #mtgjp pic.twitter.com/11eyjGdzUC
— マジック:ザ・ギャザリング (@mtgjp) 2018年12月22日
僕がFinals後に調整を加えた最新のリストがこちら。
:Download MO Format |
||||
---|---|---|---|---|
土 地 23 枚 |
||||
5枚 | 10枚 | 4枚 | 4枚 | |
ク リ │ チ ャ │ 19 枚 |
||||
4枚 | 1枚 | 4枚 | 4枚 | |
2枚 | 2枚 | 2枚 | ||
呪 文 18 枚 |
||||
4枚 | 2枚 | 4枚 | 4枚 | |
3枚 | 1枚 | |||
サ イ ド ボ │ ド 15 枚 |
||||
2枚 | 2枚 | 1枚 | 1枚 | |
3枚 | 3枚 | 1枚 | 1枚 | |
1枚 |
ここからは各カードの採用理由について解説していこうと思います。(どのボロスアグロにも採用されているカードについては省略します)
5.各カードの採用理由
追われる証人
打点こそ低いですが最も"適当に出せる"クリーチャーです。除去が増えてきやすいサイド後は特に頼もしいです。
《轟音のクラリオン》を打たれようが《黄金の死》を打たれようがお構いなし。それらの返しで《軍勢の切先、タージク》や《正義の模範、オレリア》で強化して殴るのがなかなかにいぶし銀です。
同系でも《アダントの先兵》を止めるのに適役なので、実はほとんどの相手に活躍します。
短角獣の歩哨
"教導"先として最も優秀で、《ボロスの挑戦者》で2/5にした後に"昇殿"すると5/5まで育ちます。まさに現代の《タルモゴイフ》!
ただし1度カウンターが乗るまでは《轟音のクラリオン》圏内ですし序盤は基本的にパワー0なので、"後半出すと強い1マナ域"として少なめの枚数が最もバリューを取れると感じてます。
《英雄的援軍》によって"昇殿"を達成しやすくなるので、両方4枚入れた岡井くんのリストも1つの型です。
凶兆艦隊の向こう見ず
同系には2/1先制攻撃というスタッツだけで十分強く、イゼットにはほぼ《瞬唱の魔道士》として運用できます。
ゴルガリにも《喪心》や《ヴラスカの侮辱》だけでなく、《最終》で全滅させられた返しで《採取》モードを奪うことでリカバリーすることが可能です。
実際にMOのリーグでも《採取》モードで《正義の模範、オレリア》や《トカートリの儀仗兵》を回収したりして何度も勝ちを拾いました。
《暴君への敵対者、アジャニ》で墓地から釣れることも相まって、これを使い始めてからかなり消耗戦に強くなりました。
唯一《トカートリの儀仗兵》とだけアンシナジーですが、最低でも2/1先制攻撃ですし《トカートリの儀仗兵》が生き残ってる間はゴルガリに相当有利なので意外と気になりません。
ボロスの挑戦者
リミテッドでこのカードを使ったことのある人ならこいつの強さは既にご存知かと思います。
序盤の1マナ域を強化するのはさることながら、《一番砦、アダント》から生産されるトークンを次々に2/2にする動きは圧巻!
自身のパンプ能力のおかげで3マナくらいのクリーチャー程度なら簡単に乗り越えられるので、アタッカーとして長く機能します。《黄金の死》や《焦熱の連続砲撃》を耐えるのも素晴らしいです。
軍勢の切先、タージク
1マナ⇒2マナ⇒《軍勢の切先、タージク》と動けたときの勝率は、1マナ⇒2マナ⇒《ベナリア史》と動いたときより高いです。
なぜなら《ボロスの挑戦者》を3/4にすることにとても価値がありますし、《軍団の上陸》が一瞬にして反転するからです。
また、ジェスカイコントロール相手にはかなりダメージを入れた返しで《轟音のクラリオン》を実質打ち消せるのも見逃せない点です。
後手番のときや《ショック》を構えられてるときは弱いのでメインは2枚が適正で、先手番やコントロール用にサイドに3枚目を採るのがしっくりきてます。
正義の模範、オレリア
ゴルガリ以外には割とむちゃくちゃするカードです。
能力多すぎて強いのは当たり前なのですが、ドレイク2種を乗り越えるために《アダントの先兵》のパワーを上げたり、"警戒"を付与して《封じ込め》を回避したりと痒いところに手の届く仕事を果たしてくれます。
《暴君への敵対者、アジャニ》や《英雄的援軍》と違って4ターン目に《呪文貫き》が刺さらないのが特に偉く、相手の意表を突くことができます。
ゴルガリにも決して弱すぎることはなく、敢えて《最終》を打たれる直前のターンで繰り出すことで《最終》と単体除去の2択を迫れます。
溶岩コイル
赤が濃い目だからこそできるメイン火力。白系アグロにとって《野茂み歩き》や《弾けるドレイク》は是が非でも倒す必要があります。
《議事会の招集》だけだと、それで《弾けるドレイク》を対処してもその後出てきた《パルン、ニヴ=ミゼット》に蹂躙されてしまいます。
ボロスエンジェル相手も同様に《溶岩コイル》を《再燃するフェニックス》に打つことで、《議事会の招集》を《正義の模範、オレリア》や《黎明をもたらす者ライラ》の除去用に取っておけます。
暴君への敵対者、アジャニ
元々はサイドボードに潜んでいたのですがほぼ全ての相手にサイドインしていたこと、そもそもカードが強すぎることに気づいてメインに昇格しました。
《ベナリア史》からの《暴君への敵対者、アジャニ》はコンボと言ってもいいでしょう。このカードがメインで最もゴルガリに強く、サイド後も《トカートリの儀仗兵》を釣る役割として重宝します。
ちょっと前の環境だとイゼットフェニックスには唯一弱かった(《ショック》を打たれつつ戻ってきた《弧光のフェニックス》に倒される)のですが、《弧光のフェニックス》が抜けて突如落ちることはなくなったのでメインに採用しない理由はなくなりました。
英雄的援軍
一般的な白単タッチ赤アグロや岡井くん型のボロスアグロでは4枚採用されているのが基本かと思います。
確かに他のどの4マナ域のカードよりも瞬間火力が圧倒的に高く《ベナリア史》との相性も抜群なのですが、以下の点が気になり次第に枚数が減っていきました。
・同系の後手番で弱い
・ゴルガリ戦は《野茂み歩き》が残るかどうかで勝敗が決する場合が多く、それが場に定着したら《英雄的援軍》があっても押し込めない
・《呪文貫き》に引っかかる
・打ってそのターンに勝つ場合でないと捲くられやすく、強い場合と弱い場合でムラがある
・よくこれとサイドチェンジしていた《暴君への敵対者、アジャニ》をメインに移すことで、サイドにスペースができる
《短角獣の歩哨》を1枚にしたのと同じような理由で、ムラのあるカードは都合良く引ければ十分と判断して余った4マナ域に1枚だけ入れることにしました。
一斉検挙
ゴルガリの《野茂み歩き》と《破滅を囁くもの》と《殺戮の暴君》を、そしてイゼットの2種のドレイクと《パルン、ニヴ=ミゼット》を倒すために必須です。
ゴルガリの3種はどれもゲームエンド級のクリーチャーなのでこれらを処理できるかどうかが勝敗に大きく影響します。また、《議事会の招集》はゴルガリ相手に裏目が大きいこともあってそれと入れ替えるためでもあります。
イゼットは《潜水》を構えてくるのでそれに引っかからない《一斉検挙》は安心して打つことができます。
ちなみに《暴君への敵対者、アジャニ》の能力で相手にカウンターを乗っけて《一斉検挙》を打つことはよくあるので覚えておきましょう。
余談ですが、どこかのGPチャンプのように自身の《正義の模範、オレリア》に自首させないよう十分気をつけてください^^;
焦熱の連続砲撃
上記リストを見たらわかるかと思いますが、ボロスアグロなのに《焦熱の連続砲撃》が全く効かない構成になっています。
まともに効くのは《ベナリア史》のトークンくらいなものですが、これされも第3章で+2/+1修正を受けたターンなら被害を受けません。
これはセレズニアトークンに対する相性を少しでも改善するために採用したもので、特にエンド時に大量に出てきた《大集団の行進》のトークンをまとめて処理できる点を買いました。
火による戦い
多くの相手にサイドインします。ゴルガリは主に《野茂み歩き》⇒《翡翠光のレインジャー》の動きをされても除去するためですが、よく消耗戦になってキッカー本体10点で勝ちます。
イゼットには《つぶやく神秘家》も除去できる点でサイド後は《溶岩コイル》より優秀です。
《黎明をもたらす者ライラ》を入れてきそうな相手にも《一斉検挙》より優先して入れます。
苦悩火
ジェスカイには《残骸の漂着》をよく打たれるので勝手に土地が伸び、《火による戦い》か《苦悩火》で大ダメージを与えて勝つことがあります。
どれだけ《ドミナリアの英雄、テフェリー》に盤面を押されている状況下でも、《苦悩火》はトップすれば勝てるチャンスが常にあるので1枚はサイドに採り得です。
6.主要マッチアップにおけるサイドボーディング
ジェスカイコントロール
・ゴルガリ戦は《野茂み歩き》が残るかどうかで勝敗が決する場合が多く、それが場に定着したら《英雄的援軍》があっても押し込めない
・《呪文貫き》に引っかかる
・打ってそのターンに勝つ場合でないと捲くられやすく、強い場合と弱い場合でムラがある
・よくこれとサイドチェンジしていた《暴君への敵対者、アジャニ》をメインに移すことで、サイドにスペースができる
I N |
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1枚 | 1枚 | 1枚 | 1枚 | |
O U T |
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1枚 | 2枚 | 1枚 |
サイド後は《イクサランの束縛》が概ね2枚あるので《議事会の招集》の採りすぎは禁物です。
I N |
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3枚 | 3枚 | 1枚 | 1枚 | 1枚 | |
O U T |
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2枚 | 2枚 | 4枚 | 1枚 |
I N |
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3枚 | 3枚 | 1枚 | 1枚 | 1枚 | |
O U T |
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2枚 | 2枚 | 4枚 | 1枚 |
先手後手で《軍勢の切先、タージク》の強さが全然違うのがポイントです。
I N |
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3枚 | 1枚 | 1枚 | |
O U T |
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1枚 | 2枚 | 2枚 |
《溶岩コイル》も十分強いのですが、サイド後は他の除去の方が効果的なので入れ替えます。
I N |
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3枚 | 2枚 | 2枚 | 1枚 | 1枚 | |
O U T |
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4枚 | 4枚 | 1枚 |
I N |
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2枚 | 1枚 | 1枚 | 1枚 | |
O U T |
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4枚 | 1枚 |
I N |
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2枚 | 1枚 | 1枚 | 1枚 | |
O U T |
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4枚 | 1枚 |
後手番の《英雄的援軍》はかなり弱いので抜きましょう。
I N |
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3枚 | 2枚 | ||
O U T |
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2枚 | 2枚 | 1枚 |
《ゴブリンの鎖回し》と《包囲攻撃の司令官》がいるので《トカートリの儀仗兵》は効果的です。